”南太平洋に存在するハイアイアイ群島に生息していた動物。鼻を歩行や捕食等に使用する。滑りやすいハイアイアイ群島で、滑って転ぶのを防ぐために鼻で体を支えたのが、この特異な進化の発端ではないかとされる。また、ゴキブリなどの昆虫を捕食するために、地面に顔を擦りつけていたことにより、このような進化を遂げたという説もある。なお、鼻が歩行器として発達したのと対照的に、多くの群で四肢の退化が見られ、一部では後肢あるいは四肢すべてを完全に失った例もある。
ナゾベームのように頭を下にして鼻で歩く姿が有名であるが、多様な進化を遂げた鼻行類の鼻は、歩行に用いるだけでなく捕食などにも使用されている。例えば、ハナススリハナアルキ (Emuncttor sorbes) は粘着力のある鼻汁をたらすことで魚を釣り上げることで知られている。”
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鼻行類―新しく発見された哺乳類の構造と生活 (平凡社ライブラリー)
posted at 2012.5.30
ハラルト シュテュンプケ,Harard Stumpke,日高 敏隆,羽田 節子
平凡社
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